「暑中見舞い」

不惑会会員殿
暑い日が続いています。九州・中国地方は台風とか線状降水帯とか・・・まとめてお見舞い申し上げます。
暑さしのぎに、時代遅れの老兵の失敗談、「真夏の夜の悪夢」をお聞き流してください。

避暑にとって一番いいのは、元気のまま病院に入ること・・・
今年の暑さ到来予報を得て、網膜剥離・白内障の手術を申し込み、50年ぶりに9日間の俗世離れを楽しんでました。
煩わしい伴侶はおらず、三食・昼寝付き・・・PCも持ち込まず、TVはカードでニュースだけの世界・・・

ところが退院すると、留守宅に手紙・チラシ・避暑案内の山々・・・。
その中にPCセキュリティ会社からの「請求書兼クレジットカード(クレカ)からの引き落とし」の通知書がありました。
「えっ!! これ何?」・・・避暑モードから熱波モードに逆戻り。世俗の暑さは半端でなく、頭脳・身体・根性が激動することになりました。
愚生が使っているPCは富士通。ウイルスソフトはマカフィーが内臓され、3年後の更新は一年間有効で、1万円余の契約。
昨年3月、「更新は希望せず」と通知し、ウイルス対策は偕行社が契約している小企業開発の「アルファ―・ソフト」を用いていました。ところが今回、マカフィーは「更新延長しませんか?」との打診メール・はがきがないまま、突然「クレカ」で引き落としたのです。
娘(個人税理士)に確認したところ、「ウイルスバスターを使っているが、更新・延長はメールやはがきで事前に問い合わせがある」とのこと。
「よっしゃ、戦うぞ、1万円取り戻すぞ」と酷暑の中、ジョウシン電気(カード発行会社)に出かけ、マカフィー社の詐欺か、押し売りか、フィッシングか、直談判に及ぶこと2時間。
上新電機では主任が出てきて、マカフィー、カード会社に電話をかけまわり、(最後は私物の携帯を使用して1時間余―録音を避けるため)、ようやく返金を認めさせることができました。
マカフィー側からは、「申し訳ありません」の詫びはなし、契約者の手間を省こうとしたとの意向でした。
冷静に考えると、マカフィーはウイルス対応の開発だけでなく、攻撃的・能動的ウイルスソフトも研究・開発している。
サイバー戦にあっては、防御と攻撃は相対的であり、「専守防衛」では食っていけなくなる。
だから商業慣行のぎりぎりの対応も開発し、それを「売り」にしているのかもしれない、と気が付きました。
そうしなければ、トップ企業としてのソフトの進化・開発は期しがたい。従来の商業慣行より新商品の提供によるサービス向上・・・という大義名分(?)か。

今日の読売社説でも、「日本のサイバー対応の遅れを米国家安全保障局(NSA)が懸念し、日本に警告していた」とあります。サイバー環境は平時も有事もない。サイバー戦で日本の味方になれば頼もしいが、外国の息が懸れば、どうなるか。
一瞬にして全国で「取り付け騒ぎ」が起こるのでは・・・・
あのAmazonも、商品の郵送・配達を翌日にするサービスで客を誘い込み、気が付けばプレミアム会員として毎月500円を徴収する方策が、公正取引委員会で問題になっていた。小生も引っ掛かり、一年後に会員脱会を申し込んだ経験がある。

顧客にとって安全策の最期の砦は「4桁の暗証番号」のはず。これが簡単に、本人の了解もなく破られ、用いられている事実をどう考えるか。
上新電機の主任は「個人情報は厳しく保管してます」と主張し、「マカフィーは10年くらい前からの愚生のメールをいくつか引っ張り出し、数値列の試行錯誤をやったようです」とカード会社としての関与・失態を否定していたが・・・。
マカフィーは、スパイ大作戦における暗号解読と同じ方法か・・・・。ディープラーニング、数撃ちゃ当たる・・・なのかもしれないなあ・・・。
防衛手段としては、利便性の高いクレジットカードだが1〜2枚に絞り込む。毎月通帳の記載を確認する、暗証番号を定期的に変える・・・。
ボケが始まった老兵に、暗証番号をころころ変えることは難しい。良い方法があれば、サイバー戦のプロ通信職種の方、教えてください!!。

付記
昨日(8月9日)、銀行の預金通帳で、返金を確認しました。上新カードは、廃止措置を執りました。「真夏の悪夢」は終わりにしたいです。
「ヒトが見えず・生の声が聞こえず」、「ピーポーパー」の音声にボタンを選んで処理する慣行が通例になっています。


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喜田 邦彦
 6 区 隊
 職種:普通科