草笛で癒し届ける80歳

佐野紀元君の活躍が産経新聞で紹介されました。(天野君から記事の紹介)

介護を頑張る元キャスターへ 草笛で癒やしの音色届ける80歳 2023/11/20 11:28 田中 万紀
草笛の音を、介護を頑張る「あの人」に届けたい−。7年前、産経新聞にそんな投稿を寄せた男性が10月、東京都内でステージに立った。会場には、介護する妻の車いすを押す、元フジテレビ報道キャスターでジャーナリストの松本方哉(まさや)さん(67)の姿があった ♪ヒュ〜 ヒュ〜 ヒュヒュヒュ〜ヒュ〜♪
               
10月末、東京都東久留米市で開かれたコンサート。そのステージ上に、口元に青々とした草葉を当て、高校野球で知られる名曲「栄冠は君に輝く」を奏でる佐野紀元さん(80)=東京都練馬区=の姿があった。優しい音色に観客の手拍子が重なる。客席の最前列で音色に耳を傾けていたのは、松本さんと車いすに乗った妻だった。                                       

投稿をきっかけに

佐野さんは元自衛官。平成27年、72歳で初めて草笛の演奏を聴き、やわらかく、遠くまで響く音色に引き込まれた。「幼いころに野原の葉っぱで適当に吹いていた思い出とも重なり、どうしても自分で曲を演奏できるようになりたくて」。その場で奏者に弟子入りを志願した。
草の葉を横向きにして上部を幅5ミリほど外側に折り、唇に当てる。強弱をつけて息を吹いて音階を作る。すぐに音を出せる人もいるというが、佐野さんは3日かかった。音程が安定し、ようやく童謡「ふるさと」を吹けるようになったのは1カ月後のこと。レパートリーが増えると、仲間とともにイベントで吹いたり、子供たちに教えたりして、草笛による交流を図るようになった。
そんな活動を重ねていた28年5月、産経新聞に掲載されたインタビューで、松本さんがくも膜下出血で倒れた妻の介護を約8年続けていると知った。「この8年あまり、私は本当に楽しいと思って笑ったことは一度もありません」と松本さんが語った記事を読み、「草笛が松本さんの笑いに届かないまでも、お役に立てば…」「ご希望いただければ、童謡の草笛演奏をいたします」「演奏は上手ではありません。しかし、一生懸命に吹きます」としたためて投稿した。すぐに松本さんから連絡があり、都内の公園で初めて顔を合わせた。佐野さんは「ふるさと」「四季の歌」など5曲ほどを奏でた。それを松本さんが録音して、自宅で待つ妻の元に届けた。「まだつたない演奏だったのに、奥さまは大変喜んでくださったと聞き、感激しました」。次の機会には、もっと上手な演奏を生で聴いてほしい−そんな思いもあって、傘寿を迎えてなお毎日のように近所の公園で練習を重ね、上達に努めてきた。

7年後の対面
あれから7年。今回のコンサートは、「草笛には気持ちを穏やかにする力がある。松本さん夫妻の気分転換になれば」と、佐野さんが招待した。松本さんは「心癒やされる草笛の音色が妻のリハビリに役立つのでは」と、人が集まる場所に久しぶりに妻を連れ出した。
松本さんの妻にとっては初めて生で聴く草笛の音色。公演中、自由になる右手でリズムを刻み、拍手のようなしぐさを見せ、「きれいだったねえ」と、終演後に何度もつぶやいた。
「草笛の音色は人の体と葉っぱ1枚で奏でる温かな癒やしの音」と佐野さん。「奥さまに『きれいだったねえ』と言ってもらえた。この一言が何よりうれしかった」とほおを緩めた。「草笛は日常生活を豊かにする。私も生涯現役という思いはあれど、なかなか難しい中で、佐野さんのバイタリティーと日常を楽しむ力に教えられています」と松本さん。年齢を重ねてもなお、上達を目指し続ける佐野さんの姿勢をたたえた。(田中万紀)

佐野紀元君からの便り
今回の記事掲載に際し不惑会の皆様に感謝し、故田中丸正治君のご冥福をお祈りします。

11月20日産経新聞朝刊に掲載された記事の大きさや内容をみて 私自身驚きました。10月28日(土)「指笛コンサート」(於;東久留米市成美教育文化会館)に草笛の賛助出演。与えられた6分間に「少年時代」と「栄冠は君に輝く」の2曲を草笛演奏しました。
記事では客の拍手が多かった「栄冠は君に輝く」(作詞:加賀大介、作曲:古関裕司)が記事に出ました。
リハーサルは9月から3回実施、単独の草笛練習もほぼ毎日、数時間実施して臨みました。

不惑会の佐野のところに「田中丸正治君の平成28年(2016年)9月22日の記」が下記のように書かれています。
この記事を取材時 記者に紹介しました。
> 小生(田中丸君)が住んでいる町会の敬老会が、2016年9月16日に開催されました。6年前から町会長にもなったこともあり、このスタッフにかかわっています。
今年のアトラクションに佐野君(8区隊)の草笛演奏を依頼し、大活躍でしたので、紹介します。

これからも草笛の出前演奏を続けて行きたいと思っています。よろしくお願いします。 (佐野拝)

 
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