佐野紀元君は亡父(佐野剛氏)が子供や孫に遺した『悔なき晩景』を復刊し、平成31年4月3日に『ある村長の満州引揚げ、戦後復興奮闘記』として出版しました。

「復刊にあたって」
 「父は七男三女の四男として生まれたが、少年時代に養子に出され、実父が亡くなり満州(現在の中国東北部)に新天地を求めた。
当時の満鉄(南満州鉄道株式会社)に採用され懸命に働いたが敗戦、ソ連占領下での窮地、決死の脱出行など、筆舌に尽くしがたい辛酸を舐めながら、奇跡的に生き残ることができた。
父は、戦後1年経って葫芦(ころ)島から焦土化した故郷の熊本に親子4人無一文で引き揚げ、裸一貫からやり直した。」
「この本をじっくりとお読みいただき、混迷深き現代を生き抜くための糧を、この本から得ていただければ、これに勝る喜びはない。」

佐野 剛(さの こわし)について
 大正3(1914)年9月17日生まれ。昭和10(1935)年、宮崎高等農林学校(現宮崎大学農学部)卒業。 南満洲鉄道
株式会社(満鉄)に入社し、公主嶺農事試験場および殖産部に勤務。
昭和21年、満州より引揚げ後、昭和22年4月、熊本県上益城郡下矢部村(現山都町)の初代村長に選出。
2期務めた後、新農村建設熊本県顧問。昭和33年、熊本県菊池市企画室長、農林課長を経て、昭和47年退職。
平成5(1993)年9月6日逝去。

    

佐野紀元君のページ トップへ  
会員コーナーへ
トップページへ

  
亡父(佐野剛)が遺した『悔なき晩景』を復刊

佐野 紀元
8区隊・普通科