野草観察
  帰化植物との出会い(平成24年~28年)

長岡 弘
  2区隊
  職種: 普通科


3年半ほど、ボランティア団体「江東植物愛好会」に籍を置き、「帰化植物見本園」において400種余りの帰化植物について、生育・開花等のデータ収集、芽生えから結実までの写真撮影を提案し、担当させてもらいました、全くの素人であるにもかかわらず。

入会当初、帰化植物とは外国から来た植物のことで、例えばダリアやチューリップなども含まれていると思っていましたので、それらがここで育っていないのはどうしてですかと話したところ、1冊の事典を貸してくれました。

帰化植物は、「人によって、意識的にせよ、無意識的にせよ、一つの植物が本来の生育地から、そのものが自生していない新しい地域にもたらされて、野生化して繁殖し、その植物の歴史を知らなければその土地本来の自生種として一見区別のつかないようになっている状態をいう」(「植物の事典」、東京堂出版)と定義されており、赤面したことが懐かしく思い出されます。

「帰化植物見本園」は広さ500㎡ほどで、都立木場公園(都内江東区)内にあり、前述のボランティア団体により、帰化植物の採集・種まき・育苗などの管理で維持されています。季節ごとに可憐な花が見られ、来園者に心の安らぎを与えています。
4月21日現在の帰化植物見本園の全景(左)とその一部(右。左上:ペラペラヨメナ、右下;マツヨイグサ)です。

  

「江東植物愛好会」在籍間の成果の一部を紹介します。

1.平成27年(2015)における月別開花状況
週に1回(火曜日の午前を原則)、生育・開花・結実状況をチェックしました。勿論、詳しい人たちと共に。次のグラフは、平成27年の1年間に410種の植物が開花し、それらの数と率を一覧にしたものです。開花が多い時期は春(3~5月)と思っていましたが、3年間の調査結果では、開花率50%以上は5月~8月でした。

 

2.開花の過程など
開花の過程(2種)、閉花の過程(1種)及び就眠運動(1種)を紹介します。
帰化植物見本園の開園時間は09:00~16:30です。公園管理者から時間外撮影の許可を得て撮影したものです。

(1)イモネノホシアサガオ(原産地;北アメリカ南部)の開花過程、【2014.8.17撮影、天候 晴れ】
三脚を使用して撮影しました。花は徐々に開いていきました。
左から、05:18、05:26、05:33

   

左から、05:42、05:53、06:04

   

左から、06:15、06:38、09:10(全体の様子)

   

(2)オオマツヨイグサ(原産地;北アメリカ)の開花過程 【2014.8.3撮影、天候 晴れ】
当初はゆっくりでしたが、開き始めると2分ほどで全開になりました。
左から、18:47、19:12、19:28

   

左から、19:29、19:30、19:31

   

左から、19:32、19:32、19:40(全体の様子)

   

(3)アメリカキンゴジカ(原産地;北アメリカ)の閉花過程 【2013.8.12撮影、天候 晴れ】
花は午前の早い時間帯で閉じてしまいました。それも40分ほどで。
左から、09:20、09:30、09:37

   

左から、094:0、09:50、09:58

   

(4)サンヘンプ(原産地:インド)の就眠運動【2014.7.29・30撮影、天候 晴れ】
左:29日19:30、右:30日05:45

       



「長岡弘のページ」トップへ
 

会員コーナーへ 

 
不惑会トップページへ