三 番 目 の 仕 事

 同期の諸兄におかれましてはご清祥にてお過ごしの事とお慶び申し上げます。今年は殊の外暑い夏で老骨の身には厳しいやっと乗り切った程の異常な夏でした。残暑が少し和らいだ9月末心身を癒すためシンガポールの西側(フェリーで1時間)にあるビンタン島(インドネシア領)で約1週間(5泊・1機中泊7日)保養してきた。耳慣れない名前であるが、タイの政情がご案内の通りのため多くの外国人の足が
ビンタン島に向いているとの旅行社の話でした。

 さて、なんと酔狂なこととお思いでしようが、小生はまだ真面目に仕事をしている?恐らくこれが我が人生で最後であろう仕事(マンシヨン管理)に就いて1年半が経過している。 全く未知の分野で最近やっと仕事の全容を把握した次第で、当初抱いた大いなる戸惑いも何とかクリア―した気がしている。 ただ細部が見えるにつれて新たな不安もあるが、上司と同僚の温情と支援で少し自信がつき何とかやっていけそうな気になっている。同期の大部分が社会の一線を退いて年金生活に入り人生を楽しんでいる様子を垣間見ると時に複雑な気持ちにならないでもないが、折角の縁を大事にしてできれば70歳までは頑張りたいと思っている。

 自衛隊を退職して東京理科大に10年半勤務して定年退職、その後約3ヶ月間年金暮らしをした。仕事がない暮らしが苦になり始めた頃、図らずも縁あって今の職を得ることができた。高齢者の就職は極めて厳しいこのご時世にあって幸運であったと思う。仕事をするにしても年齢に相応しい勤務、「週3日勤務収入は月10万円程度」のものを希望した。さすれば趣味の旅行も暇を持て余して退屈することもないと思ったが、そこはそれ自分の都合の良いことばかりにはいかない。

 週44時間の勤務時間は、現役以上で遊ぶ暇の捻出に事欠く程である。業務の殆どはアウトソーシングで事務所には経理部長と総務全般を担う小生の2人だけ、社長は週に2日それぞれ約3時間程度顔を出し必要事項を指示・決裁するだけで勤務の自由度は高い。

 趣味の山登りや旅行は隔週休みの土曜と日曜を利用したモノにならざるを得ない。今年は社長が9月末連休に米国に行くことになり、小生にも遅い夏期休暇を勧めてくれた。相棒の経理部長に無理を言って前述のビンタン島行きにあいなった次第でした。ビンタン島旅行は、今まで経験してきた慌ただしい観光地巡りの旅と趣向を変えて保養のみを目的とした。南国の太陽の下でただひたすらのんびりと過ごした。行く前は何もしないで時間を潰せるか危惧したが杞憂で結果オーライであった。




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特 科   曽宮建夫