(フィンランド国旗)            (フィンランド国章) 

フィンランドは、人口は約520万人、国土面積は33万平方キロメートルでほぼ日本と同じ広さです。
世界幸福度調査(2018年)では堂々第1位です。何がそんなにいいんでしょうか?
フィンランドは「森と湖沼の国」とも呼ばれ、国土の68%が森で覆われ、10%が湖沼や河川で占められています。フィンランド国土の3分の1は北極圏となっています。
スエーデン・デンマーク・ノルウェーが立憲君主制をとっているのと異なり、この国は共和制です。
ノキアやLinuxで代表されるハイテク産業や農業・林業が盛んです。ノキアはマイクロソフトの傘下に入りましたが・・・
若い世代で人気随一のムーミンも有名で、エアギター世界選手権もフィンランドで開かれています。

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ストックホルムからヘルシンキに到着
7日目の朝、スェーデンのストックホルムから乗船したタリンクシリヤラインのセレナーデ号の屋上に出てみると、昨日の賑わいは無く、警備の人がシェパードをつれて見回りをしていました。、
海上要塞スオメリンナすれすれのところを通過してフィンランドの首都ヘルシンキ港に向いました。

  

免税店での買い物も、穏やかだったクルーズも終わり、ヘルシンキ港へ到着です。

  

ウスペンスキー寺院
港に着いてまず向かったのはウスペンスキー教会です。 
赤レンガ造りの教会で、北欧最大のロシア正教教会で、建設当時フィンランドの君主であったロシア皇帝アレクサンドル2世を祝福する記念銘板が大聖堂の背中に置かれているそうです。

  

元老院広場・ヘルシンキ大聖堂
元老院広場の中央にはロシア皇帝アレクサンドル2世の像があり、その向こうにヘルシンキ大聖堂があります。ヘルシンキ大聖堂はルーテル派の本山です。

  

ムーミンショップ1号店とマーケット
ムーミンも実はトロールなんだそうです。ムーミンはフィンランドの作家トーベ・ヤンソンが独自に考え出したそうですが、アニメ化にあたっては虫プロや宮崎駿なども加わって、フィンランドに逆輸入されたそうです。

  

マーケットには果物や野菜や生活用品などが豊富に並んでいました。

  

シベリウス公園
シベリウスが交響詩『フィンランディア』の原曲を作曲したのは1899年ですが、1941、詩人コスケンニエミによってシベリウスの『フィンランディア』に愛国的な歌詞がつけられ、国威発揚のための愛国歌『フィンランディア賛歌』が誕生しました。
女性彫刻家エイラ・ヒルトネンがシベリウスを記念するモニュメントを作りましたが、難解すぎるという声を受けて、後になって像も作ったそうです。

  

シベリウス公園では鴨の親子が楽しそうに遊んでいました。
公園の近くにはフィンランディアホールがあり、夏のシーズンには世界中から多くの演奏家が来てコンサートを開くそうです。

  

マンネルヘイム元帥像
第1次世界大戦突入前の1939年11月、ソ連はフィンランドへ軍事侵攻し(「冬戦争」あるいは「ソ・芬戦争」)、マンネルヘイム元帥はフィンランド軍を率いて必死の抵抗を試み、ソ連軍は10万人以上の犠牲者を出した。また、1941から1944年の「継続戦争」でも、ソ連の攻撃からフィンランドを救い、大統領になっています。
マンネルヘイム元帥の騎馬像はマンネルヘイム通りに面して国会議事堂付近に建てられています。

  

マンネルヘイム元帥の騎馬像の辺りは政治・経済・文化の中心地になっており、フィンランド国民は、今も独立を守った歴史に誇りを持っているように感じられました。
付近には教会のような外観をした国立博物館がありました。ちょっと重厚な外観の割には、バービー人形の特別展示が行われているようでした。

  

ヘルシンキ空港からコペンハーゲン空港経由で成田へ
8日目の朝、フィンランドの観光もあっという間に終わってしまい、ヘルシンキからボンバルディアでデンマークのコペンハーゲン空港に移動し、エアバスA340-300に乗り継いで約10時間、9日目の午前、無事、成田空港に帰り着きました。

  

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旅の終わりに
北欧4か国の旅を駆け足でしてきましたが楽しい旅行でした。 
私の慌ただしく乏しい見聞の中から、この旅で気が付いたことを書いてみましょう。

なぜ北欧の人たちは自分たちを「しあわせ」だと考えているのでしょう?
旅行中、いたるところで赤ちゃんを見受けました。赤ちゃんの顔を見ていると「しあわせ」になるのでしょう。
また、貸別荘やキャンピングカーで家族が仲良く暮らすと「しあわせ」になるでしょう。
教育の無償化や、職業選択の自由度が大きいこともストレスを下げて「しあわせ」につながるようです。

豊かな社会を支えているのは何でしょう?
北欧諸国の豊かな社会は、北海油田の石油・ガス資源や、漁業・農業・林業資源や観光資源で支えられており、しかも人口がほどほどに少ないことも好条件になっています。中でも、ノルウェーのエネルギー自給率約680%には驚かされます。
また、かつて大活躍したご先祖様から石造りの立派な家などの遺産を引き継いで生活をしているため、その上に積み上げるものが少なくても十分豊かに生活していけるのではないでしょうか。

北欧は物価が高いって本当?
私の物価の基準はお酒ですが、北欧諸国で食事の時にビールを頼むと小ジョッキで1000円以上になります。
高いと感じますが、消費税が25%以上だとか、所得水準そのものが高いとか、アルコール類は健康によくないという理由から高い値段になっているようです。
物価が高くても福祉が充実した国ですから、国民は納得しているのでしょう。

日本人は北欧諸国から学ぶべきものは何でしょう?
消費税10%程度で苦情を言わず、高負担・高福祉の国に進むべきなんでしょうね。
ノルウェーでは国が豊かで黒字の蓄積がたっぷりあるのに、将来の為に給料の50%近くを税金・保険金などとして天引きで支払っているそうです。

この旅をして最も気にいったものは何でしょう?
やはり有名なフィヨルドが良かったですね。
この景色を見るために世界から観光客が来ているのが納得できました。 


     旅の始まり・デンマークへ
     フィヨルドが美しい国・ノルウェーへ
     ノーベル賞で有名なスェーデンへ


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「北欧4か国の旅」 (2018.7.4〜7.12)
森と湖の国・フィンランド